シナモンの成分と効能。スティックやパウダーなど妊娠中は注意

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シナモンロール、アップルパイ、シナモンティーなど、お菓子や嗜好品に欠かせないシナモンは、スパイスの代表格と言っても過言ではないでしょう。
その正体は、木の皮。スパイスの中では異色の原料です。
シナモンとは、どのような植物なのでしょうか。

特徴

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シナモンは、クスノキ科ニッケイ属の樹木です。
熱帯常緑樹で、原産地はベトナムから中国南部付近と考えられています。今ではインドなど、広範囲の熱帯地域で栽培されています。
様々な品種があり、一般的にはセイロンシナモンという品種を使うことが多いようです。他にもニッキ、カシアなど様々な品種があります。

たいていのスパイスは実や根などを使いますが、シナモンは樹皮が原料です。紅茶と共に出されるシナモンスティックは、樹皮を加工し丸めたものです。
一部の輸入食材店では、皮を砕いただけのシナモンも販売されています。

漢方の生薬の一つでもあり、漢方名は桂皮(ケイヒ)と呼びます。
日本では細かく砕いてパウダー状にしたものが一般的で、安価で大量に販売されています。砂糖とブレンドしたシナモンシュガーも人気です。

シナモンの木はクスノキ科らしい巨大で見栄えのする外見で、観葉植物として栽培することができます。
寒さに弱いので、西日本より南の暖かい地域で、冬場の夜でも5℃以上が維持できる室内で育てましょう。

効果・効能

シナモンは毛細血管の老化防止、血管修復などに効果があると言われています。

毛細血管が老化すると、身体の隅々まで栄養が行き渡らなくなります。シミやしわ、クマの原因になり、美容に良くありません。シナモンはこれらの症状を改善する効果が期待できます。

血行が良くなることで冷え性の改善も期待できます。
特に女性にはお勧めですね。

頭部の毛細血管も強化するため、血行不良による抜け毛、薄毛などに効果があると言われています。

さらに、肥大した脂肪細胞を小さくし、中性脂肪やコレステロールを下げ、血栓予防、血糖値の安定、高血圧予防などの効能もあると言われています。

まさに、ダイエットと美容の友と言えるでしょう。

殺菌作用や解熱効果もあるとされ、体調不良を予防します。エジプトのミイラで使われていた理由の一つには、殺菌作用のためと考えられています。

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利用方法と注意

肝機能障害

シナモンには、クマリンという物質があります。
特にニッキに多く含まれ、過剰摂取すると肝機能障害を起こすと言われています。
一般的なシナモンに使われるセイロンシナモンは、比較的クマリンの含有量が少なめ。出来る限り、ニッキの過剰摂取は控えましょう。

子宮収縮

シナモンの成分には、子宮を収縮させる作用があります。お菓子などで少量摂取する程度なら問題ないと言われますが、妊婦さんはシナモンサプリなどで大量に摂取しないようにしましょう。
念のため、産婦人科で確認すると安心です。

アレルギー

シナモンを食べると喉がイガイガする方は、シナモンアレルギーかもしれません。念のため内科でアレルギーテストをして、陽性なら摂取を控えます。
犬にとっては有毒なので、シナモンの入ったものを与えないようにしましょう。

お菓子と相性良し

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シナモンはお菓子によく利用されます。ドーナツ、クッキーやパン、トースト、コーヒー、紅茶などで愛用されています。
お菓子に含まれる砂糖は血行を損ない、血管を脆くし、血糖値を急激に上げてしまいます。シナモンはこれらの副作用を軽減し、砂糖の害を軽くする効果が期待できます。
シナモンパウダーは、舐めるとほのかな甘さを感じます。出来れば砂糖が入ったシナモンシュガーではなく、シナモンだけのパウダーを使うほうが、より健康的。
お菓子だけでなく、料理にも意外と合います。

インドの紅茶チャイ、中国料理でお馴染みの五香粉(ウーシェンファン)にもシナモンが添加されています。

 

育て方

5月下旬から7月上旬に、さし木で殖やします。

肥料は3月下旬から9月上旬ごろまで与え続けましょう。

常に切り戻しを行い、手入れをしないとどんどん成長します。大きくしたくない場合は注意しましょう。

日当たりの良い場所を好みます。霜の心配がなくなったら野外に出して日に当ててあげましょう。

夏場は水をたっぷり、冬は控えめに与えます。冬には葉が痛みやすいですが、切り戻しは生命力が戻る春になってから行います。

病害虫には強いですが、春先にアブラムシの被害に遭うことがあります。

エピソード

シナモンの歴史は大変古く、世界最古のスパイスの一つと言われています。
紀元前4000年ごろの古代エジプトではミイラの原料の一つとして使用され、古代ギリシャ時代の詩にもシナモンの描写があります。
中国では薬の一種として、中医学の原型書「神農本草径」に記載されています。
日本には古代に漢方薬の原料として輸入され、正倉院にシナモンの樹皮が残されています。

古代ローマでは、シナモンの甘く濃密な薫りに特別な感情を寄せていました。愛情を示す至高のプレゼントとされ、王侯貴族に重宝されていました。

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