ウコン(ターメリック)の効果効能と副作用★お茶飲むタイミングと栽培方法

ウコンはショウガの仲間で、カレーのスパイスや、悪酔い防止の健康食品で有名なスパイスです。
しかし、一言でウコンといっても、実は様々な種類があるのはご存じでしょうか。種類によって薬効が異なるため、ここでは一般的に流通している「秋ウコン」を中心にご紹介します。

特徴

ウコンの原産国はインド。ショウガは暖かい地域で育つ植物ですが、ウコンはその代表格と言えます。
ウコンはショウガ科の多年草です。寒さに弱いため、日本では沖縄、鹿児島など暖かい地域で栽培されています。

ウコンには一般的に利用される秋ウコン、苦みがあり、漢方薬として使用される春ウコン(ワイルドターメリック)、胃腸の強化やダイエットなどに効果があると言われる紫ウコン(ガシュツ)、糖尿病や膵臓病、水虫に効果があるとされる白ウコン(ハナショウガ)など、様々な種類があります。

栽培

商業ベースで栽培できる地域は限られますが、家庭菜園で育てることはできます。
ウコンは根を分けて育てます。4月下旬から5月初旬が植え付けシーズンで、新芽が3~4個ほどついた根を植え付けます。
日当たりの良い肥沃な土地を好み、堆肥や緩行性化学肥料を多めに与えましょう。
プランター栽培も可能で、10号鉢に1つ深く植え付けます。

7月から月に1回追肥を行いましょう。夏から秋にかけて、大きな穂先のような白い花を咲かせます。
11月に収穫できるほど根が成長します。霜が降りると葉が枯れるので、霜が降りる前に収穫しましょう。

エピソード

ウコンは紀元前から、インド医学アーユルヴェーダで利用されている伝統あるスパイスです。
アーユルヴェーダは医食同源の考えがあり、カレーのスパイスには、ウコンは欠かせません。また、黄色いウコンの粉は染料の原料にもなりました。

中国では、苦みの強い春ウコンを中医薬として利用しています。
古代に日本にも中医学が輸入されましたが、そのときに秋ウコンと春ウコンを間違えて伝えてしまいます。そのため日本のウコンは中国では春ウコン、中国のウコンは日本では春ウコンと、逆の分類になっています。
どちらも切磋琢磨して築いた歴史があるため、いまさら変更もできず現在に至ります。
もし中国からウコンの入った薬を手に入れる機会があるときは、念のため春ウコンか秋ウコンかを確認しましょう。

春ウコンは、日本では健康食品として利用されています。苦くてそのままでは飲みづらいので、カプセルなどの錠剤のものが多いようです。

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効果・効能

ウコンの効能でもっとも有名な成分はクルクミンでしょう。ウコンの黄色い色がクルクミンの成分です。
クルクミンはポリフェノールの一種で、肝機能を促進させて解毒機能を強め、胆汁の分泌を促すと言われています。
二日酔いにウコンが効く、というのは、この作用によるものです。

さらに、コレステロール値を下げる効果もあると期待されています。
クルクミンには胆汁の分泌を促進する働きがありますが、この胆汁の原材料がコレステロールです。
胆汁でしっかり排出することは、コレステロール値の改善が期待できる作用です。胆汁を分泌することで食事の中の脂肪酸が分解され、体に吸収されやすくなります。
そのため、コレステロール値を下げるためにはウコンの摂取だけでは効果が限定的です。脂肪たっぷりの食品はできるだけ少量に控えましょう。

最近では「インド人に認知症患者はいない」という触れ込みで、認知症予防の効果があるのではないかと言われています。(インドは認知症になる前に亡くなる人が多いのでは、という説もあります)
抗酸化作用も強いため、若々しい体作りをサポートします。

クルクミンは、特に秋ウコンに多く含まれています。逆に、春ウコンや紫ウコンなどには、あまり多く含まれていません。
クルクミンを摂取したいなら、近所のスーパーで買えるターメリック(ウコン)が一番です。

他にはでんぷん、カリウム、ビタミン、食物繊維、鉄分などを豊富に含みます。野菜としても、ウコンは優秀な植物です。

利用方法と注意

ウコンは肝臓に効くと言われますが、逆に肝臓を痛めるケースが後を絶ちません。「正常な肝臓の機能を高める」ことはあっても、病気の肝臓の改善には効果は限定的と言えるかもしれません。

妊婦さんや肝臓病、肝機能障害のある方、黄疸、ヘルペス、胆石、尿路結石の方は、副作用が起こる可能性があります。できるだけ摂取を控えましょう。
カレーに含まれるウコンの量は少ないので副作用も限定的ですが、サプリメントやパウダーなど、単体で摂取するのは避けましょう。

ターメリック茶

ウコンを小さじ1杯につき、1杯の熱湯で溶いただけで完成します。
二日酔い防止のために飲むなら、食前がベスト。あらかじめウコンを体に取り込むことで、肝機能を高めることができます。
食中や食後でも効果があります。人によってタイミングには好みがあるので、自分に合うタイミングを探ると良いでしょう。
沖縄では、泡盛に地元で穫れたウコンの粉を入れて飲むことがあります。

ターメリックライス

米2合に対し、ウコン小さじ2、バター大さじ1で炊き合わせます。ローリエを入れて炊くと、さらに薫りが楽しめます。
仕上げに、刻んだパセリを散らして完成です。

ウコンに含まれるクルクミンは、油に溶ける性質があります。バターの油がクルクミンを溶かし、体内に取り込むことを手助けしてくれるでしょう。

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