マスタードの栄養成分と効果・効能について。種類や原料など

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マスタードはホットドックやサンドイッチなど、軽食には欠かせない調味料です。
外見は和がらしにそっくりですが、味はあまり辛くなく、酸味とほのかな甘みがあるマイルドな調味料です。

マスタードとは

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アブラナ科アブラナ属のセイヨウカラシナの種を加工して作られる調味料です。

古代ローマ時代から食べられ、肉の胃もたれを防ぐために肉とともに食べたという記録が残っています。
西洋では非常に古くからなじみのある調味料の一つです。

かつては「洋からし」という呼び名が主流でしたが、現在はマスタードの名で流通しています。

和がらしとの違い

和がらしとは異なり、酢や砂糖、蜂蜜、塩などで味を付け、小麦粉で適度な固さにまとめています。

そのため和がらしよりもずっと味わいは優しく、辛さはあまりありません。

マスタードの特徴

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マスタードは酢に漬けて常温保存し、軽く発酵させたもの。(または、粉からしと調味料を鍋で煮込んだもの)
からしの辛み成分は酢に浸すと不活性化するため、和がらしのような強烈な辛味が出ません。
そのぶん、からし本来の風味、味わいが楽しめます。

黄色が映えるため、ドレッシングやサラダの調味料に使われることも。
ディジョンマスタードのように、和がらしに近い辛みの強いマスタードもあります。

マスタードの種類

イエローマスタードについて

日本でもっとも有名で、もっとも流通しているのは、イエローマスタードです。

アメリカンマスタードとも呼ばれ、北米を中心に広く普及しています。

鮮やかな黄色のマスタードですが、これはカレーの原料の一つ、ターメリックで色づけをしているため。ホットドックにかけるマスタードとして有名で、屋台やフードコートでは真っ赤なケチャップとともに黄色い容器に入っているのを見かけます。

和がらしに比べて辛みは少なく、爽やかな酸味、ほのかな甘さを感じます。

ハニーマスタードについて

イエローマスタードに蜂蜜を添加した調味料を「ハニーマスタード」と呼びます。イエローマスタードに蜂蜜の甘さが加わり、深い味わいがあります。
北米ではチキンやハムなどのソースに添えられます。

粒マスタードについて

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瓶でよく販売されている粒マスタードは、ブラウンマスタードのシード(種)をなるべく潰さずに、酢や砂糖に漬けたもの。

全く潰さないものと、少し潰して辛みを出したものがあります

プチプチした触感と、ほのかな辛みと酢の爽やかさが美味しい調味料です。

ソーセージに添えたり、サラダドレッシングの材料にしたり等、様々な使い方ができます。

大粒のマダガスカル産の粒マスタードを漬けたものが最高級品とされています。

クラッカーの上に載せるだけでも非常に美味しく、上品な味わいです。高級スーパーや加工肉店、専門店などで取り扱っています。

ディジョンマスタード

フランス北東部、ブルゴーニュ地方のディジョンには、白ワインに漬け込んで作る「ディジョンマスタード」があります。

260年前ごろから製造されているマスタードで、黄色っぽいクリーム色が特徴です。

和がらしに近い味で、パンチの利いた辛みが楽しめます。

クロガラシの種を使う、独特の風味が楽しめるマスタードです。魚にも肉にも合い、フライ料理のつなぎに入れるとさっぱりした味が楽しめます。

効果・効能

マスタードはカラシナの種、酢(ビネガー)が主原料のため、これらが持つ効能が期待できます。

消化促進、利尿作用、むくみに

肉などの消化を助け、お腹の張りを改善する働きがあります。利尿効果もあり、小水がなかなか出ないときには積極的に食べると良いでしょう。
カリウムが豊富で、むくみにも効果があります。

ゼアキサチンとは

ゼアキサチンという成分を含み、白内障など目の病気を予防する効果が期待できます。白内障や黄斑変性症は、加齢で目が酸化することで発生すると言われています。
ゼアキサチンの強い抗酸化作用で、目の酸化を防ぎ、症状を予防すると考えられています。

お酢の効果も期待

酢の効能は様々ありますが、ブドウ糖を体内でエネルギーに変える「クエン酸回路」を活性化させ、元気にする作用があります。
クエン酸回路が不活性になると体内に疲労物質が溜まり、疲れやすくなります。体調不良にも繋がるため、適度な酢の摂取は欠かせません。
疲労物質を取り除く効果もあり、肩こり、目の疲れ、筋肉疲労の回復にも効果があると言われています。
間接的に、ダイエットの効果も期待できます。

その他の栄養と効能

他には消化吸収の改善、ビタミンCの吸収率アップ、カルシウムを溶かす効果があるため、間接的にカルシウムの吸収率を上げる、緊張の緩和など、様々な効能があります。
酢は大量に摂取すると胃腸を荒らしますが、マスタードのように少量摂取するのはとても健康に良いと言えます。
悪玉コレステロールを分解する働きもあり、優れた抗菌、抗酸化作用もあります。

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利用方法と注意

もう少し辛さにパンチが欲しい時

マスタードは和がらしに比べて辛さがマイルドで、色が派手なわりにはほとんど辛さを感じません。
辛さにパンチがほしいときは、和がらしとマスタードを混ぜて使うと効果的です。大阪など一部の伝統的な喫茶店では、和がらしを塗ったサンドイッチを提供しています。

腐敗に注意しましょう

瓶づめのマスタードは賞味期限が短く、開封するとすぐに腐敗します。出来るだけ小さな瓶を買う、チューブ式の粒マスタードを選ぶなど、できるだけ空気に触れる時間を減らしましょう。

子どもの食べ過ぎ注意

派手な辛みはないので子供でも食べることができますが、刺激物なので多量に与えないようにしましょう。

副作用で胃腸が荒れ、下痢や体調不良になるおそれがあります。

カロリーは?

マスタードは小麦粉や砂糖を入れているため、カロリーは調味料のわりには高め。

比較的添加物が少ない粒マスタードでも、1gにつき2kcalほどあります。カロリーが気になる方は塗る量を計量したほうが良いでしょう。

使い方

マスタードのレシピはたくさんありますが、普段の料理に少量加えるだけでも風味が良くなります。
気を付けないと余りがちになるマスタードですが、炒め物、焼き物の調味料に加えると無駄なく使えます。マヨネーズと合わせると、さらに風味が良くなります。

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