ハーブティーでも代表格のカモミール。キクの仲間で独特の薫りと味が楽しめます。
カモミールは質や新鮮さで味がかなり変わるため、出来れば良いものを手に入れましょう。
様々な効能があり、特に糖化を抑える効果が期待できます。
特徴
※ジャーマンカモミール↑
カモミールはキク科植物で、ハーブにはジャーマン種とローマン種の2種類が利用されています。
飲用にはクセの弱いジャーマン種、精油は薫りの強いローマン種を利用することが多いようです。
※ローマンカモミール↑
効能・効果
カモミールには強い抗炎症作用があり、民間療法では喉の腫れや痔、腫れ物の治療に使われます。
風邪のひきはじめに、濃いカモミールティーでうがいすると少しラクになります。発汗作用もあるので、熱冷ましにも効果が期待できます。(38℃以上の高熱のときは、すぐに病院に行きましょう)
リュウマチにも効果があるとされ、濃い煮汁を飲むと軽減されると言われています。
ローマンカモミールはあまり美味しいお茶ではありませんが、細胞の糖化を防ぐ効果が期待できます。
糖化とはいったい何でしょうか。
細胞の酸化は老化を進めますが、酸化する前に「糖化」という状態になります。糖分の多いものを食べ過ぎると、エネルギーを使い切れずに細胞内で糖化が進むと言われています。
酸化=老化の一歩手前で、軽減できるかもしれません。
カモミールのお茶を飲む習慣を付けると糖化を防ぎ、体の老化を防ぐ効果が期待できます。
カモミールティー
ローマンカモミールは苦みが強いため、ジャーマンカモミールの花を使うのが一般的です。
カップ1杯につき小さじ1杯のカモミールに熱湯を入れ、5~6分ほど蒸らします。
カモミールティーは産地によって味や薫りがかなり異なります。おいしいカモミールティーはリンゴのような薫りがして、味もえぐみがなく美味しく感じます。
少々高めですが、ドイツ原産のものは美味しい傾向があります。できるだけ賞味期限の長いものを選ぶと良いでしょう。
栽培したカモミールの花を摘んで、そのまま熱湯を加えても楽しめます。
妊婦さんと、キク科アレルギーの方は飲用を控えましょう。
アロマ浴
アロマオイルには、ローマンカモミールがよく使われます。
ローマンカモミールにはアズレンという成分が豊富で、強い抗炎症効果があります。生の状態では少ないですが、乾燥させたり精油を作る課程で増える成分です。
アレルギー対策、やけど、皮膚炎、下痢、ぜんそくなどに効果があると言われています。
カモミールの精油は毒性が低いため、比較的多くの人が安心して使用できます。
精油を暖めて使用したり、キャリアオイルで薄めてマッサージに使用しましょう。
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栽培
種から簡単に育ち、雑草のようにどんどん成長します。
花はリンゴのような薫りがすると言われますが、種類によってかなりの差があります。
西アジア~ヨーロッパに分布し、春先に白い小さな花をたくさん咲かせます。ハーブティーにはこの花を摘んだものを使います。
3~4月に種まきを行えば、5~9月まで長い間花を咲かせます。乾燥と暑さに弱いため、水はたっぷり与え、夏場は半日陰を作ってあげましょう。
強い植物ですがアブラムシに弱く、新芽やつぼみに集られることがあります。梅雨から夏の間は気をつけて育てましょう。
カモミールは周囲の植物の病気を防ぎ、元気にさせる効果があります。ぜひ花壇の一角で育ててみましょう。
エピソード
カモミールの歴史は大変古く、なんと紀元前4000年前から古代バビロニアで利用されていた記録が残っています。
人類が利用するハーブの中でも、特に長い歴史があります。
古代ギリシャでは熱冷ましや婦人病改善に利用され、古代エジプトでは神に捧げる神聖な植物とされていました。
現在でもフランスやドイツでは特によく利用されています。特にドイツでは人気があり、子供が風邪を引くと、はちみつを入れたカモミールティーを処方します。
(日本の「たまご酒」みたいなものですね)
花言葉は「逆境に負けない」。過酷な環境でもすくすく育つカモミールらしい言葉です。
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