ペットには×ネギの栄養と効果効能!育て方簡単?栽培方法

主食から彩りまで、毎日の食卓に欠かせないネギ。
野菜のように扱われていますが、ネギもハーブの一種です。
日本には関東などで好まれる白ネギと、関西で好まれる葉ネギに大きく分かれます。どちらも美味しいですが、使い方には若干の違いがあります。

もっとも身近なハーブの一つ、ネギについて見てみましょう。

特徴

ネギは、ヒガンバナ科ネギ属の植物です。
彼岸花は美しい赤い花を咲かせる毒草ですが、ネギにも毒があります。しかしその毒、硫化アリルは人体には様々な良い効果があることが分かっています。

原産地は中央アジアから中国西部一帯です。中国では古くから栽培されている野菜の一つで、日本と同じく地域によって使うネギの種類が異なります。

栽培方法

白ネギの育て方

白ネギ(長ネギ)と、葉ネギは育て方が若干異なり、白ネギの難易度は高め。
白ネギはホワイトスター、一文字黒昇り、雷帝下仁田など、様々な種類があります。
深植えという、地中深くに根付かせるため、畑を深く掘って耕す必要があります。

3~4月中旬ごろと、7~8月上旬の2回が種まきシーズンです。初心者は夏植えのほうが良いでしょう。
植える2週間前に苦土石灰をまき、1週間前に肥料をすき込みます。種は1cm間隔のすじ蒔きを行います。
発芽したら3cmほどに間引きし、10cmくらいに成長したら茎に土をかぶせて軟化させる「土寄せ」を行います。
適時液体肥料を蒔き、30cmくらいの高さになると再び土寄せを行います。50cmほど成長して、ようやく「苗」として完成します。

苗を引き抜き、畑に植え替えます。深さは最低20~30cmは必要です。この深さが、白い美味しい部分になるため、畑はしっかり掘り返して用意しましょう。
5cm間隔で植え付け、根元にワラを敷いて保護します。土寄せを行い、根を安定させましょう。

植え付け以降は、水やりは基本的に不要です。
収穫の1ヶ月ほど前まで、さらに土寄せを4回ほど行いましょう。白い部分(軟白部)が40~50cmに成長したら収穫どきです。

葉ネギの育て方

葉ネギは長ネギに比べて、はるかに簡単に育ちます。
京野菜の九条ネギ、万能ネギなど、主に薬味に用いられる品種です。(九条ネギは茎が比較的太めで、煮物や和え物に使うことも)

葉ネギは7月に種を蒔き、10月ごろから収穫できます。土寄せの必要がないため、ほかの野菜と同じくらいの難易度です。
土の作り方は、白ネギと同じ。種はすじ蒔きし、3cm間隔になるように2回ほど間引きます。発芽するまでは、水を絶やさないようにしましょう。

植え付けは深さ5~10cmほどの溝を作り、15cm間隔に3株づつ植え付けます。
週に1度、液肥を撒きます。水は乾燥していない限り、無理に与えなくても大丈夫。草丈が30~40cmになれば収穫できます。
根から引き抜くのが一般的ですが、根元から数センチのところで刈り込むと、何度も収穫が楽しめます。

エピソード

ネギは北半球に300種類ほど分布しています。現在も中央アジアの高原、高山には野生のネギが自生しています。
有志以前に中国に持ち込まれ、北の地域(華北、東北など)では茎を軟白化させた太ネギが、南の地域(華南、華中などでは葉ネギを栽培していました。

日本でも、太いネギは関東を中心に栽培され、葉ネギは関西を中心に流通しています。
地域で分布が異なるのは、気候の差かもしれません。

日本に伝来した、はっきりとした記録が残っているのは8世紀に編纂された「日本書紀」です。神に奉納する作物の一つとして栽培されていました。
平安時代の薬草本、「本草和名」ではネギを薬草の一つとして紹介し、栽培法などが記載されています。
ネギの高い効能は薬用として珍重され、死者を蘇らせるなど超人的な力があると考えられていました。

ヨーロッパへの伝来は16世紀ごろで、イギリスのウェールズ地方ではリーキという丈の短い太ネギが栽培されています。
スペインでは、収穫期には炭火に直接入れて焼くのが一般的。焦げた皮を剥き、ロメスコソースに付けて、まるごと食べます。
スペインのカタルーニャ地方では収穫期に、カルソッツ祭り(ネギ祭り)を行うほど愛されています。

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効果・効能

ネギには硫化アリル(アリシン)という匂い成分があります。これはビタミンB1の吸収を助け、血行改善、血栓予防、乳酸を分解して疲れを解消させるなど、様々な効能があります。
糖質の代謝を促し、新陳代謝を高める作用も。

特に、ビタミンB1が豊富な豚肉、納豆とは相性が良く、納豆に小口切りしたネギを入れるのは理にかなっています。
納豆に含まれるナットウキナーゼは血栓を溶かす作用があると言われ、高コレステロールに悩む方には特にお勧めです。

野菜としても優秀で、ビタミンA、C、βカロテン、カルシウムが豊富。カルシウムはビタミンCと結合することで吸収率が上がるため、ネギを定期的に食べると骨が丈夫になり、精神が安定することが期待できます。
(ネギだけではカルシウム不足になるので、小魚などを適時摂取することをお勧めします)
βカロテンは葉に多く含まれます。強い抗酸化作用があり、体の若々しさを維持するには欠かせません。がん予防にも効果があると言われています。

利用方法と注意

ペットに与えないように!

人間にとっては美味しいネギですが、動物にとっては猛毒です。
犬や猫が食べると赤血球が酸化し、血が溶けてしまうことがあります。最悪の場合は死亡するので、絶対に与えてはいけません。
生のネギは犬猫も顔を背けますが、調理すると気にしなくなるので、飼い主が注意しましょう。
もし食べてしまったら、直ちに口に手を突っ込んで吐かせ、動物病院に急行します。

人間は食べ過ぎ注意!

人間も、生で大量に食べることは控えましょう。硫化アリルは胃を荒らすことがあります。刺激が強いので、生で食べたいときは水に晒すと辛みが和らぎます。
葉ネギも加熱すると、たっぷり食べられます。水に溶ける栄養素もあるので、汁ごと飲めるメニューがお勧めです。

関東人にとっては「ネギ=長ネギ」、関西人にとっては「ネギ=葉ネギ」なので、ほかの地方の人にネギの購入をお願いするとトラブルになることも。
関西で長ネギは、白ねぎと呼ばれることが多いです。関東では葉ねぎ、万能ねぎと呼ぶのが一般的。
出来るだけ詳細に伝えるのが、トラブル回避の元です。

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