ふきのとうの栄養★効能と注意点★下ごしらえ~食べ方レシピ

初春の初めに出回る代表的な山菜、ふきのとう。ニュースなどで地面から顔を出す姿をよく見かけます。
冬の終わりを告げる縁起の良い植物で、ほろ苦い風味が楽しめます。
とても有名な山菜ですが、最近は八百屋などで購入する人が増えました。
代表的な山菜のひとつ、ふきのとうを見てみましょう。

旬と産地

ふきのとうは、フキのつぼみです。キク科フキ属の多年草で、日本が原産。
漢字では「蕗の薹」と書きます。
ふきのとうの花が咲いた後に、地下茎から葉がどんどん伸びます。この若い葉の茎も美味しく頂くことができます。

天然ものは1月ごろから、ハウス栽培は12月ごろから出回ります。
北海道から九州まで、広い地域で自生しています。特に北海道、福島、岩手など東北各地、秋田、群馬などでは大規模に栽培され、全国に出荷されます。
最も多く出回るのは3月ごろ。価格もお手頃になるので、この時期にふき味噌や和え物、天ぷらにしましょう。

下ごしらえと食べ方

ふきのとうは、アクが強い植物。アク抜きが欠かせません。
ふきのアクには「フキノトキシン」という毒があります。肝機能障害や、がんを誘発すると言われているため、そのまま食べるのはとても危険です。
そもそも、花のつぼみは植物にとっては最も食べてほしくない部位。大事なつぼみを守るために、毒を身につけるのは当然と言えるでしょう。

しかし、フキノトキシンは水溶性で、アルカリ性に弱い特徴があります。そのため、アルカリ性の熱湯で茹でるとアク抜きができます。
水1リットルに対し、重曹小さじ1を加え、沸騰させます。そこにふきのとうを入れ、3~5分ほど茹でてから冷水に放ちましょう。
重曹は、ふきのとうの繊維を柔らかくする作用があります。長く炊きすぎるとふきのとうが崩れてしまうので、程々に止めます。
冷水に入れる時間を長く取ると、苦みがより抜けます。程よい苦味と感じるまでは水に晒しておきましょう。
茹でる前に1晩ほど水に浸すと、さらに苦みが抜けて食べやすくなります。

他にも、塩もみして水に晒す、油で揚げる、特に苦い花の中身の部分だけ抜くのも効果的。
ふきのとうは刻むとすぐに黒ずんでくるので、料理は手早く行います。

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ふき味噌

一年中ふきのとうの味わいを楽しめる、美味しいおかず味噌。
密封して冷凍すると、長期保存もできます。

  • ふきのとう中サイズ8~10個くらい(1パック分)
  • 味噌(お好みの味噌) 60~70g
  • みりん 大さじ2
  • 砂糖 大さじ1
  • 油 大さじ1
  • 重曹(アク抜き用)小さじ1

下ごしらえ

ふきのとうの葉と花を分け、葉だけを水に浸ける。
鍋にお湯1Lを沸かし、重曹を入れる。その中にふきのとうの葉を入れ、4~5分ほど茹でる。
すぐに冷水に入れ、しばらく置いてから水気を切る。

料理

フライパンに、油と絞ったふきのとうの葉を入れて炒める。
みりん、味噌を入れて混ぜ合わせ、最後に味見をしながら砂糖を少しづつ加え、混ぜ合わせると完成です。
煮沸消毒したビンに入れて保存します。5日ほどで食べ切りましょう。

苦みを強くしたいときは、花も刻んで加えます。

ふきの天ぷら

ふきのとうの、汚れた葉を取り除き、葉をすべて開ききった状態に整えます。
片栗粉を花や葉にまんべんなくまぶし、水に溶いた天ぷらの衣に付けます。
油を170~180℃に熱し、花を下に向けてそっと入れます。美味しそうな色がついたら、最後に少しだけ温度を上げてカラっと仕上げて完成です。

塩や味噌だれで頂きましょう。

栄養と効能

ふきのとうは栄養豊富な山菜で、特にカリウムが豊富です。
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあります。冬の食事は辛いものが多かった時代、初春のふきのとうは多くの人々の健康に貢献したに違いありません。
他にもカロテン、カルシウム、マグネシウム、鉄、葉酸、食物繊維が豊富です。

苦味成分のアルカノイドは肝機能強化に、ケンフェールは発がん物質を抑える働きがあると言われています。胃腸を元気にする効果も期待ができます。

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