栄養豊富!たらの芽の下処理と食べ方♪自宅で栽培もできる

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たらの芽は、トゲだらけの低木タラノキから収穫できる若芽。ほのかな苦みと、タラ独特の青い薫りが楽しめます。

タラノキは日当たりの良い山林や道路などに自生していることが多く、庭でも簡単に育てることができます。

たらの芽の時期や調理の仕方を、さっそく見てみましょう。

旬と産地

タラノキは、ウコギ科タラノキ属の低木落葉樹です。3月~6月ごろに芽吹く若芽は、たらの芽として美味しく頂けます。

タラノキはメダラ(女だら)とオダラ(男だら)があり、オダラの幹には鋭いトゲがびっしり生えています。野趣あふれる味わいで人気があります。

メダラにはトゲが少なく、栽培向きの品種です。オダラに比べると味わいはマイルド。子供でも食べやすい味わいです。

タラノキは毒のあるウルシ(ヤマウルシ)と間違えやすい植物で、オダラのトゲがウルシと見分ける重要なポイントになります。野生のたらの芽を摘むときは、見分けに自信がなければオダラだけを採取しましょう。

たらの芽は、頂芽だけを採取します。
脇芽や胴芽まで摘むとタラノキは枯れてしまいます。頂芽以外の芽を摘むのは絶対に止めましょう。

樹高1メートルくらいの若木も生命力がまだ弱く、芽を摘むと枯れてしまいます。タラノキはすぐ成長するので、大きくなるまで待ちましょう。

野生のたらの芽を摘むときは、私有地は避けるか所有者の許可を取り(ほとんどの山林は私有地です)、見つけても頂芽だけを摘みましょう。

ハウス栽培(ふかし促成栽培)は山形、徳島、富山、島根など多くの地域で盛んに行われています。
前年の秋ごろにタラノキの原木を長さ1メートルほど切り取り、たらの芽が出る場所にあわせて10センチほど切り落とします。
それを水槽に一面に並べ、ビニールシートで覆います。これで安全に大量生産することができます。
ハウス栽培は天然に比べてとても早く、12月ごろから出荷が始まります。

しかし、ハウス栽培は天然ものに比べて水っぽく、風味が落ちやすいのが難点。出来れば天然ものを手に入れたいですね。

育て方

タラノキは、比較的簡単に育てることができます。
種根か挿し木を育てた苗木を、3~4月ごろに植え付けます。間隔は1メートル以上開けて、緩効性の化学肥料を与えます。
肥料が切れると育たなくなるので注意しましょう。
日本各地で自生しているためどこでも栽培できますが、じめじめした土壌は苦手。
タラノキは成長が早く、1年目で1メートル以上成長します。

翌年の4月ごろに収穫できます。栽培しているタラノキは、頂芽だけでなく第一側芽、第二側芽も収穫できます。
第二側芽を収穫した5月ごろに整枝剪定を行います。新しく伸びた枝を根本の1~2芽を残した状態でバッサリ剪定します。

下ごしらえと食べ方

たらの芽の食べ方は様々で、お浸し、和え物、天ぷらなど様々な食べ方ができます。

たらの芽は比較的アクが少ないので、下処理も簡単。
堅いハカマと呼ばれる鱗のような部分を取り除き、根本の堅い皮をナイフで剥きます。
濃度2%の塩水(水1リットルに塩20g)を沸騰させ、その中に2~3分ほど茹でます。茹で終わったら、すぐに水に晒しておきましょう。
これで下ごしらえは完成です。小さな芽なら、このまま食べても美味しく食べられます。

天ぷらにする場合は、高温でアクがうま味に変わるのでアク抜きは不要です。ハカマ取りなど、下処理だけ行いましょう。

たらの芽は薫りを楽しむ食材なので、長期保存には向きません。出来るだけ手に入れた当日に食べましょう。
無理な場合は塗れた新聞紙に包み、さらに乾いた新聞紙か穴を開けたポリ袋に入れて野菜室で保管しましょう。2日ほど保ちます。

たらの芽の天ぷら

たらの芽を存分に味わうなら、天ぷらが良いでしょう。
たらの芽の汚れを取り、水に溶いた天ぷら粉に浸します。
揚げ油をやや高温(180℃くらい)に熱し、たらの芽を数個づつ揚げます。
気泡が小さくなったらキッチンペーパーに上げ、冷めないうちに塩や天つゆなどで頂きます。

天ぷら粉でなく、片栗粉を直接絡めると素揚げ風になります。

栄養

たらの芽は、カリウムが豊富。体内のナトリウムを外に出す効果が高く、高血圧に効果があると言われています。
他にもβカロテン、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルも豊富。胃を元気にし、滋養強壮作用が期待できます。

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