ゴボウの栄養成分と効能。糖質多く食べ過ぎ注意!旬や栽培方法

キンピラなどで日本でも馴染み深いゴボウ。食用にする地域は非常に珍しく、世界的には漢方薬の生薬やハーブとして流通しています。

昆布がフランスでも食べられ始めている現在、世界的な和食ブームで、ゴボウも世界進出するかもしれません。

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ゴボウとは

キク科ゴボウ属の多年草です。
原産はユーラシア大陸で、日本には縄文時代に移入されました。
しかし食用にされたのは比較的最近で、江戸時代ごろからと言われています。

現在でも和食の常備菜として根強い人気があります。コンビニでもごぼうの副菜やサラダはほぼ必ず売られています。

スーパーでは通年見かけますが、ゴボウにも旬があります。晩秋11月から12月ごろが旬で、新鮮な瑞々しい、柔らかいゴボウがたくさん流通します。

関西など西日本では、若ゴボウ(葉ごぼう)を煮付けなどにして食べます。こちらの旬は初夏。根だけでなく、葉も美味しく食べられます。

種類と品種

ごぼうには大きく分けて「長根種」「短根種」の2種類があります。

一般的に流通しているのは武蔵国(東京都北区滝野川の一帯)で品種改良された「滝野川ゴボウ」をルーツにした長根種で、東北や北海道など北の地域が主な産地です。

関西では短根種が多く、若ごぼうは短根種を利用します。若ゴボウは長さ10~15cmほどの根のものが多く見られ、成長しても30~50cmほど。
非常に柔らかく、アクが少なく、そのまま煮物にしても美味しく食べられます。
伝統的な京野菜「堀川ごぼう」は大根のように太く、根の中心は空洞になっています。外見は根分かれして木の根のようですが非常に柔らかく、とても優しい味わいです。
千葉県の伝統野菜「大浦ごぼう」も、堀川ごぼうと似た形態をしています。

最近はサラダ用のゴボウも開発され、「さらだごぼう」「サラダむすめ」「ダイエット」「てがる牛蒡」などの品種が流通しています。

ゴボウの栄養成分と効能

食物繊維が豊富

食物繊維が豊富で、糖分の吸収を穏やかにする作用があります。糖尿病や動脈硬化の予防、大腸がんの予防などが期待できます。

ゴボウの食物繊維は水溶性、非水溶性どちらもバランスよく含まれます。

水溶性食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、体の中から健康を促します。

余計なコレステロールや老廃物の排除も期待できます。

カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル

カリウムが豊富で、余計な塩分を除去する作用もあります。

カルシウム、マグネシウムも多く、健康な骨の形成や筋肉の動きを支えます。

ポリフェノール

皮には豊富なポリフェノールが含まれ、強い抗酸化作用が期待できます。老化を防ぐ作用があると言われ、美容や健康に大きく寄与します。

皮のポリフェノールは、地中の細菌を寄せ付けないために発達したと言われています。この作用でゴボウの根は傷ついてもすぐに回復します。

豊富なアミノ酸

さらに、ゴボウはアミノ酸が豊富な野菜です。

24種類のアミノ酸を含みますが、特にアルギニン、アスパラギン酸、プロリンなどが豊富。

これらは血管を広げ、血流を改善する効果があります。動脈硬化などの改善、精力増強などにも効果が期待できます。

江戸時代に「精が付く野菜」と呼ばれていたのは、これらのアミノ酸の作用によるものだと考えられます。

糖質に注意

一方で、過剰摂取に気をつけないといけない栄養価も含まれています。意外と糖分が高く、過食すると炭水化物過多になる可能性も。

ビタミンB群、Eが含まれていますが、Cはほとんどありません。キンピラごぼうに人参を入れるとビタミンAやCを補充でき、バランス良い副菜になります。

使用方法と注意

キクアレルギーに注意

キク科植物なので、キクアレルギーの方が食べると症状が出るおそれがあります。食べる前には、必ず医師に相談しましょう。

食物繊維は胃の負担になるので、胃腸が弱い方は過剰摂取を控えたほうが良いでしょう。

チョウセンアサガオと間違えないように

家庭菜園でゴボウを育てている方は、近所にチョウセンアサガオ(ダチュラ、エンジェルトランペットの異名も)を植えないようにしましょう。

チョウセンアサガオは根がゴボウそっくりで、毒性が強い植物です。過去には死亡事故も起こっています。

一見すると見分けが付かないので、出所が不明なゴボウは避けたほうが良いかもしれません。

糖質が多いので注意です

「食物繊維が豊富でダイエットに良い」というイメージが強いですが、意外と炭水化物が多い野菜です。糖質制限をしている方は食べる量を少な目にしましょう。

特にキンピラごぼうは砂糖や油をたっぷり使ったものが多く、塩分や糖分、脂分が多い料理です。

適度な摂取なら大腸ガンを予防する食物繊維ですが、過剰摂取を長期間続けると、大腸ガンのリスクが上がるおそれがあります。

たくさん食べるのはたまの日だけにして、普段はごく少量に留めるほうが安心です。

あく抜きしない、ゴボウの調理法

一般的には「酢水につけて、あく抜きをする」と紹介されるゴボウですが、水に浸すとうま味が抜けてしまい、味気ない味になります。
ただの食物繊維の固まりになり、多くの調味料を使って料理しないと美味しくなりません。非常にもったいないので、ぜひ「あくをうま味に変える調理法」にチャレンジしてみましょう。

皮を剥かずに使いましょう

まず新鮮な、みずみずしいゴボウを使います。

ゴボウの皮にはポリフェノールが含まれていることは前述しました。ゴボウの皮を剥くと抗酸化作用が期待できません。

ゴボウを洗うときは土を洗い流す程度に留め、柔らかいスポンジで強めにこする程度にします。

切り方・炒め方

ささがき、又は食べやすい大きさに切ったら、すぐに調理します。鍋に大さじ1~2ほどの油を入れ、しっかり火を入れてなじませます。その中にゴボウを入れ、全体に油をよく馴染ませます。

大きく切ったゴボウは、できるだけ皮を揚げ焼きにするようにします。これでゴボウのあくがうま味に変わり、美味しく食べることができます。

きんぴらやサラダ、煮物に

きんぴらの場合は、ある程度火が通ったら塩か梅酢(梅干しを漬けた後の酢)を少量垂らし、蓋をしてじっくりと弱火で火を通します。蓋を開けて良い匂いがしたら下ごしらえは完成です。(ゴボウ臭さが抜けないときは、加熱不足です。)

焦げやすいので、出来れば厚手の鍋で、できるだけ弱火にして調理しましょう。焦げそうになったら少量の水を加えても良いですが、味は水っぽくなります。

このままでもサラダの具にできるほど甘みが強く、キンピラにするのも調味料はごく少量で済みます。

大きく切ったゴボウは、揚げ焼きが終わったら煮込んで調理します。

栽培・育て方について

ゴボウは家庭菜園もできます。プランターでも短根種を選べば可能です。深い野菜栽培用のプランターを選びましょう。
畑で育てる場合は、最低でも50cmほど掘り返し、空気をたっぷり含ませます。ゴボウは柔らかい土の中に根を張るので、硬い土では育ちにくい植物です。
耕す2週間前ほどに石灰やカリを地面に撒き、アルカリ性に傾けます。これでゴボウにありがちな「す」を防ぐことができます。

種まきについて

種は15~25℃で発芽するため、3~4月ごろ(または8~9月ごろ)に種を蒔きます。生育には20℃ほどの温度が必要です。
光を浴びて芽を出すため、地中深くに種を埋めると発芽できません。種を蒔いたら土はほんの少し被せる程度にしましょう。
長根種のゴボウは植え替えることもありますが、家庭菜園用のゴボウは植え替えができません。種苗ポットを使わず直撒きしましょう。
畑で育てる場合は60~70cmほどの高いうねを作り、10~15cm間隔で種を蒔きます。一カ所に3~4粒の種を蒔き、後で間引きします。
プランターは1cm間隔でスジ蒔きします。

発芽~収穫まで

芽が出るまでは水をたっぷり与え、光を当てます。双葉が出たくらいで一度目の間引きを行い、本葉が2~3枚になり株の間が混んできたら二度目の間引きを行います。
間引いた後には土寄せを行いましょう。
間引きが終わったら追肥を行い、生育を促します。
短根種なら、おおよそ70~100日ごろが収穫期。直径1.5cmくらいになれば堀り時です。
ミニごぼうはそのまま引き抜きます。畑で栽培しているなら、先に葉だけを切り落として根を収穫することも。
収穫したゴボウは、土に埋めると長期間保存できます。

開花

ゴボウは、6~7月ごろにアザミのような棘だらけの花を咲かせます。紫色の花はアザミそのもの。
ゴボウの種は漢方薬として利用されます。

外注

害虫はアブラムシと根コブセンチュウ。ともに連作障害で発生しやすくなります。
畑で栽培する場合は、一度ゴボウを植えた場所は2年ほど落花生やトウモロコシなど、別の作物を育てましょう。これで連作障害を食い止めることができます。

エピソード

ゴボウを食べる国とその仮説

ゴボウは日本ではおなじみの野菜ですが、食用にしているのは日本と、日本に統治された時代がある朝鮮半島、台湾、中国東北部だけです。
何故ここまで限定的かは不明ですが、日本はジャポニカ米というモチモチした品種の米を主食にしているためという説があります。
ジャポニカ米が食べられる地域は狭く、東アジアの一部だけ。多くの地域では細長いインディカ米を食べています。
インディカ米はさらりとした味わいで消化吸収しやすい品種ですが、ジャポニカ米は消化に手間取り、腸内にへばり付きやすいと言われています。
それを取り除くために、様々な食物繊維を含む食べ物が流通しました。その一つがゴボウと言われています。

日本人とゴボウ

日本では縄文時代の遺跡からゴボウが発掘されています。
もとは利尿薬の生薬として輸入されたと考えられ、長らく薬用として用いられていました。
江戸時代になると「精が付く野菜」と言われ、一気に食用が進みます。全国各地でゴボウの栽培が進みます。
幕末には「ゴボウに毒がある」という噂が流れ、一時的に衰退しますが、数ヶ月後には人気野菜に復帰したそうです。
江戸時代には様々な調理法が開発され、常備菜だけでなくお菓子やおせち料理など、様々な活用法が編み出されます。

昭和の時代には「食物繊維ばかりで栄養価がない」などと言われていたゴボウですが、優れた抗酸化作用、デトックス効果があることが判明します。現在は「若返りの妙薬」などと言われ、ごぼう茶ブームが沸きました。

他国では

ヨーロッパでは食用にはしないものの、ハーブティーとして飲むことがあります。
中医学や漢方では「牛蒡子(ごぼうし)」と呼ばれ、実を利用します。
牛蒡子には解毒を促し熱を下げ、痰や膿を取り除く作用があると言われ、麻疹や咳、喉の腫れの治療に用います。
牛蒡子には体を冷やす作用(寒)があります。肺を養う作用があり、呼吸器のダメージを改善するとされています。

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