薬用!アロエベラの効果・効能♪育て方・食べ方・使い方

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昔からアロエは肌に良い、健康に良いと言われ、化粧品や軟膏、サプリ、ジュースなど様々な加工品に添加されています。
観葉植物としても有名で、細長い太い葉が伸び、とても独特でユニークな姿をしています。とても大きく育つので、南国の庭木に最適です。
近縁種のキダチアロエは日本でも長い間愛用され、やけど、切り傷の治療などに用いられていました。
見て楽しい、食べても美味しいアロエベラは、どのような植物でしょうか。

特徴

アロエベラは、ススキノキ科アロエ属の多肉植物です。
多肉植物はサボテンのように茎や葉に水分や栄養を蓄える植物で、過酷な環境でも元気に育つことができます。
原産地はアラビア半島南部や北アフリカ一帯と推測されています。

高さ60~100cmに育ち、鋭い形のぶ厚い葉を伸ばして育ちます。花の姿は独特で、アロエベラの中から穂が伸び、黄色い花を咲かせます。

葉を切り取ると中にドロドロした白いゲル状の物質があります。このゲルに薬用があると言われ、活用されています。

根にはアーバスキュラー菌根という菌が共生しています。アーバスキュラー菌根は植物の細胞に潜り込み、繁殖します。

宿主にとっても有り難い存在で、水分やリンの吸収促進や耐病性向上など、成長を助ける働きをします。

効果・効能

アロエベラには抗菌、抗微生物作用があり、口内炎や歯肉炎を防ぐ効果が期待できます。軽い皮膚疾患を治す効果もあると言われ、クリームや歯磨き粉などに添加されています。
さらに、軽度の火傷を軽減します。アメリカでは放射線障害で傷ついた傷が大きく改善したという逸話も残っています。アトピー性皮膚炎改善の民間療法に使うことも。

大きく分けて2つの効果があり、下剤効果傷を癒す作用があります。鎮痛作用もあると言われています。

下剤効果

下剤の効果はアロインという成分によるものです。しかしアロインは毒でもあるため、加工品にする際に除去されます。そのため加工された市販品は基本的にアロインが含まれていません。
除去されたアイロンも捨てることはなく、医薬品(下剤)として利用されています。

消炎作用

アロエベラには200以上の成分が含まれ、特に多糖類のアセチル化マンナンに優れた消炎作用があるといわれています。
アロエベラの多糖類は皮膚の繊維芽細胞の受容体(鍵穴のようなもの)に入りやすい形をしています。繊維芽細胞はコラーゲンを作り出す作用があり、皮膚が傷つくと大量に発生します。
アロエベラの多糖類は繊維芽細胞と結びついて刺激を与え、より多くコラーゲンを産出させると考えられています。その結果、早く傷や火傷が治ります。

便秘改善

アロエベラの中身のゲル状の成分には、ムコ多糖という物質が含まれています。ネバネバした物質で適度な水分を保つため、患部に塗れば乾燥を防ぎ、服用すると腸内に適度な水分を与え便秘を改善する効果が期待できます。

その他

他にも糖尿病患者の血糖値を改善する、高脂血症の改善、急性肝炎に効果があると言われています。

利用方法と注意

妊婦さんは注意

生のアロエベラには下剤効果があります。妊婦さんは生のアロエベラの摂取は控えましょう。
加工品に含まれるアロエベラは、ほとんどが下剤成分のアロインを除去しています。念のため製造元に確認してから使用するほうが、より安心です。

食べ方

アロエベラが身近にあるなら、ぜひシロップで煮込んでみましょう。ヨーグルトなどに入れて食べると美味しく頂けます。
レシピはとても簡単です。

アロエベラのシロップ煮

  • アロエベラの葉 3枚ほど
  • 砂糖 大さじ4~5
  • レモン汁 適量
  1. アロエベラの葉の先と根本を切り、3本くらいに切り分けます。サイドを切り、さらに上下の皮を剥いて白いゲル状の部分を取り出します。
  2. 適当なサイズに切ったら一度鍋に入れ、軽く沸騰させます。
  3. すぐにザルにあけて水分を拭いたら、再び鍋に移して砂糖とレモン汁を加え、10~15分ほど煮込めば完成です。

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育て方

アロエベラはかなり大きくなるため、基本的に庭で育てます。5℃以上の環境が理想ですが順応性が高い植物なので、ある程度の耐寒性は獲得できます。
しかし霜や雪には弱く、氷点下になると枯れてしまいます。寒い地域で育てる場合は、大きな鉢で育て、冬季は室内に入れて保温しましょう。

1年を通して日当たりの良い、水はけの良い環境を好みます。5~9月に植え付け、春から秋は地面が乾燥したらたっぷり水を与えます。
冬は極力水を与えるのを控え、冬眠に近い状態にします。

肥料は多く与える必要があります。4~10月には10日おきに液肥を与えます。面倒なときは置き肥を1ヶ月ごとに置いても効果があります。
鉢植えは、2年おきに植え替えしましょう。4~9月ごろのいつでも可能ですが、できれば春に植え替えるのが理想です。

害虫を一切受け付けなさそうに見えますが、カイガラムシやアブラムシの被害を受けることがあります。
カイガラムシは堅い殻を持つため、歯ブラシなどでこすって落としましょう。

日本で一般的に栽培されているのはキダチアロエです。一目で分かる違いは葉の大きさ。
アロエベラは巨大で肉厚の葉を付けますが、キダチアロエは小型で葉が薄く、中身のゲルは僅かしか含まれていません。そのため、キダチアロエは葉をすべて使います。
栄養価も若干異なり、アントラキノン類という栄養素が少ないのが特徴です。そのためアロエベラに期待される下剤効果も少ないと言われています。

エピソード

アロエベラは乾燥地帯に育つ植物です。雨が少なくても育ち、葉の中身のゲル状の部分が薬用、食用に活用できるため、現在では世界各国で栽培されています。
古代ギリシャや古代ギリシャでは主に下剤として使われていました。クレオパトラは美容と健康のために使っていたと言われています。
マケドニアの王、アレクサンドロス大王は行軍に携帯し、軍の健康維持に使用していました。

17世紀ごろに南ヨーロッパや中国に輸入され、薬効が広がりました。現在はUSA、オーストラリア、ナイジェリア、メキシコ、インド、ジャマイカ、ケニア、南アフリカなどで大規模栽培されています。
現在は健康食品、薬用、石鹸、ジェル、日焼け止めなどに大々的に使われています。変わった利用方法には生鮮食品の保存料や畑の節水の原料、さらに、ヒツジの人工授精に用いる精液を薄める水分まで、幅広く使われています。

 

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