ハーブティーにコーディアル!エルダーフラワーの効能と育て方

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エルダーフラワーは日本ではあまり馴染みがないハーブですが、欧米では風邪予防薬、アレルギー対策、リラックスに使われる、伝統あるハーブです。

乾燥ハーブで飲むだけでなく、カクテルの原料になるリキュール、コーディアルと呼ばれるシロップなど様々な用途に使われ、お菓子や料理にも活用されます。

最近は日本のペットボトル飲料にも、エルダーフラワーが入った炭酸水が出て話題になりました。

エルダーフラワーとは、どのような植物でしょうか。

特徴

エルダーフラワーは、スイカズラ科の落葉樹、セイヨウニワトコの花です。

原産はヨーロッパで、森、荒れ地などに自生しています。

西洋の魔法の世界ではニワトコは非常に重要な地位にある植物で、様々な名作ファンタジー作品のアイテムに登場します。

ハリー・ポッターが所有する、「勝利者に忠誠を誓う杖」もニワトコ製です。

効果・効能

エルダーフラワーにはフラボノイドの一種、ケルセチンやフェノール酸の一種、クロロゲン酸などが含まれています

これらは腎臓の働きを強め、利尿を促します。その結果、毒素や余計な熱を排出する効果が期待できます。

熱を出すことで、体内の炎症を鎮める効果もあると言われています。リウマチや痛風、間接痛などを軽減すると考えられています。

風邪、インフルエンザや花粉症も、一種の炎症反応です。

エルダーフラワーは、これらの症状も軽くすると考えられています。

風邪をひき始めた、というときは安易に薬に手を出す前に、まずはエルダーフラワーのハーブティーやコーディアルを選ぶのも一つの選択です。

エルダーフラワーを摂取して、ゆっくり眠ると、初期症状の風邪なら改善するかもしれません。

喉の痛み、悪寒、痰の詰まり、鼻水、涙などに効果があると言われています。

眠る前にエルダーフラワーを摂取すると、リラックスして心地よい眠りが期待できます。
コーディアルも良いですが糖分が含まれているため、ハーブティーで摂取するのが望ましいでしょう。

花だけでなく、葉は打ち身、ねんざの湿布として活用できます。

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利用方法と注意

妊娠中でも安心

妊婦さんも安心して飲めるハーブティーと言われています。妊娠中の辛い時期を乗り切るのに、エルダーフラワーは力を貸してくれるでしょう。

風邪などの初期症状にも

エルダーフラワーは初期症状の風邪を改善する効果が期待できます。しかし重症化、慢性化した風邪には限定的だと考えられます。
ハーブには薬効がありますが、さすがに西洋医学の薬ほどの速攻性はありません。ある程度まで症状が進んだら、無理せず病院で受診しましょう。
重症化して肺炎になると、命に関わることも。特に、抵抗力の低い子供やお年寄りの風邪には、注意が必要です。

種に注意

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セイヨウニワトコは葉、茎、花が活用できますが、種には毒があると言われています。実(エルダーベリー)にも薬効があり食べられますが、種は取り除きましょう

育て方

エルダーフラワーは森に自生する植物で、日なた~半日陰の場所で栽培できます。

3~4月または9月ごろに苗を植え、水をたっぷり与えます。水を好みますが、じめじめした環境は苦手

すぐに成長するため、鉢植えの場合は年に1~2回植え替えます。庭木にする場合は、十分に周囲にスペースを確保しましょう。

初夏に小さなクリーム色の花を無数に咲かせます。すずなりに咲かせる姿はとても優美で、この花をハーブティーやシロップなど様々なものに加工できます。

冬に化成肥料を与えましょう。

エピソード

昔からハーブ・薬草として使われていた

ヨーロッパ人にとっては石器時代から共にあるハーブで、おそらく人類が利用するハーブの中でも最古参の一つと考えられます。

古代ギリシャの医師、ヒポクラテスは薬草の一つとして記録しています。古代ローマでも薬用として用いられていました。

17世紀には咳や痰を切り、体内の毒素を排出する利尿剤として大々的に活用されていました。現在もヨーロッパでは風邪やインフルエンザ、花粉症などの緩和などに用いられています。

ハーブティーは神経の緊張を解き、精神的な不安定を改善する作用があると言われています。

コーディアルと呼ばれるシロップ

イギリスでは「コーディアル」というシロップが長らく愛用されています。

エルダーフラワーの花を砂糖水で煮込んだもので、かつては初夏に1年分のコーディアルを作っていました。

ソーダ水や水で割って飲みます。

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