みょうが(茗荷)の栄養と効果・効能♪栽培~食べ方、保存方法

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スーパーなどで小さなパックに詰められて販売されるミョウガは、一年中楽しめるハーブです。
通年流通していますが、特に夏にはよく合います。

独特の風味で好き嫌いがはっきりと分かれるハーブで、「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」などという噂もありますが、それは間違いで集中力を高める作用があります。

特徴

ミョウガは、ショウガ科ショウガ属の多年草です。アジアの温帯地帯が原産地で、日本には大陸からもたらされたと考えられています。

漢字では「茗荷」。

ショウガの仲間ですが、ミョウガの食べる部分は花穂や若芽の茎です。
若芽に弱い光を当てて、軟白栽培した若芽を「みょうがたけ」と呼び、春が旬です。

夏の終わりから秋にかけて採取できる赤紫色の花穂は「花みょうが」と呼びます。一般的に流通しているのは、花みょうがです。

ミョウガの遺伝子は5倍体で、種で増えることはほとんどありません。そのため、地下茎で増えていきます。

栄養と効果・効能

独特の薫りや辛みは、αーピネンという精油成分です。
眠気を醒まし、気分を高揚させ、血液循環促進や解毒作用などがあると言われています。
喉の痛み、口内炎の改善にも効果があるため、これらの症状があるときに食べると早い回復が期待できます。

さらに、ホルモンバランスを整える作用もあると言われ、女性を悩ませる諸症状の改善が期待できます。冷え性や冷えから来る腰痛、腹痛を改善し、生理痛や生理不順を改善する効果が期待できます。

他にもゲラニオール、カフェインなど抗菌作用のある成分も含まれています。
野菜としての栄養価もあり、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどミネラルが豊富。
カリウムは利尿を促し、身体を適度に冷やす作用があります。夏野菜に豊富に含まれているミネラルで、身体の熱を取り除く効果があります。

最近はマグネシウムの摂取が少なくなり、糖尿病などの元凶の一つになっていると言われています。ミョウガを適量食べることで、ミネラル不足の改善が期待できそうです。
食物繊維も豊富に含まれています。

利用方法と注意

妊婦さんが生で大量に食べることはお勧めできません

食べ過ぎは良くないと言われています。苦み成分が胃腸の動きを弱めてしまい、栄養の吸収を妨げます。
栄養失調になりかねないので、妊娠中は過食を控えましょう。(苦み成分は、茹でることで除去できます)

しかし、適量食べるぶんには健康に良いので、過度に禁止しなくても問題ありません。

食べ方・保存方法

そうめんの薬味などに入れるのが有名ですが、ミョウガのレシピは多岐に渡ります。味噌漬け、甘酢漬け、天ぷらなどが一般的ですが、パスタの具や味噌汁の具に加えることも。様々な料理に活用できます。
家庭菜園でたくさん収穫したときは、冷凍保存もできます。刻んでしっかりラップで密封させ、冷凍すると2週間ほど保管できます。解凍せずに、凍ったまま調理しましょう。

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栽培

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ミョウガは日当たりの悪い、じめじめした日陰を好みます。そのため家庭菜園に向かない、日陰の多いベランダなどは最適な環境です。
他の植物が育ちにくい環境こそ、ミョウガにとっては最適な環境です。しかもショウガ科植物のため害虫に強く、水さえ与えれば手間なく育ちます。
宿根草なので、何年でも収穫できるのも利点です。

3~4月ごろに、ミョウガの根(根株)や苗が出回ります。大きなプランターに植え付け、水を切らさないように与えます。できる限り、常に土が湿っている状態を保ちます。
どんどん茎を伸ばし、笹のような葉をたくさん付けて育ちます。

夏になると(初年は9月ごろから)、土から見慣れたミョウガが顔を出します。これは蕾で、食べることができます。
ミョウガが顔を出したら、すぐに土を掘って収穫しましょう。放っておくと花が咲いてしまい、食べられなくなります。10月ごろまで収穫できます。

地下茎で増えるため、プランターは数年でいっぱいになります。その場合は地下茎を掘り出して切り分け、新たなプランターに分けたり、人に差し上げることができます。

エピソード

「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」と言われることがありますが、これは仏教の故事から来ています。
釈迦の弟子に周利槃特(しゅりはんどく)という人がいました。掃除を続けることで仏の教えを理解し、悟りを開いた人物ですが、極端に記憶力に乏しく、自分の名前まで忘れてしまうほどだったと言われています。
釈迦のアドバイスで首に名札をかけていましたが、その名札の存在すら忘れてしまうほど。
当時、名札は「名荷」と呼ばれていました。それで同音の茗荷(ミョウガ)と同一視され、周利槃特のように物忘れがひどくなると言われるようになりました。

もちろん、ミョウガに記憶力を低下させる作用はありません。それどころか独特の薫り成分には集中力を上げる作用があることが判明しています。むしろ記憶力を高める効果が期待できるので、好きな人は気にせず食べましょう。

ミョウガは英語で「japanese ginger」と言います。日本だけで食べられるショウガの仲間なので、このように呼ばれています。

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