ペパーミントの効果効能と育て方。精油アロマ、ティー、使い方色々

peppermint

ペパーミントは、スペアミントとウォーターミントが交配して生まれた栽培品種のハーブです。
強めの爽やかな風味が楽しめ、スッキリしたい人向きのミントです。

ミントは種類がとても多く、それぞれ葉の形、薫り、風味などが異なります。食用に向く品種もあれば、ポプリなど香料向けの品種もあります。
中でもペパーミント、スペアミント、アップルミントは有名な食用ミントで、それぞれ個性があります。
ここではミントの育て方、ペパーミントの効能と活用法を見てみましょう。

特徴

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ペパーミントはシソ科ハッカ属の多年草です。
和名はコショウハッカ、セイヨウハッカ。代表的なミントの一種です。原産はヨーロッパで、湿った土を好みます。
ペパーミントは真っ直ぐに育ち、茎の上が枝分かれする習性があります。葉は鮮やかなグリーン色で、ギザギザの切り込みがあり、先がとがっています。
草丈80~100cmに達する、大きく育つミントです。そのため、適度なところで摘んで間引きながら育てます。
スペアミントに比べて清涼感が強く、薬効が強いミントの代表格です。

効果・効能

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ミントの中でも薬効に優れ、涼しく爽やかに感じる成分メントールを50~60%ほど含みます。メントールは清涼感だけでなく殺菌作用もあると言われ、風邪予防や改善に効果が期待できます。
他にもミントポリフェノール、フラボノイド、タンニンなどを含み、様々な薬効が期待できます。
消化促進や腹痛、胸焼け、吐き気、胃けいれんを和らげ、花粉症の諸症状を緩和する効果があります。乗り物酔いを軽減する作用もあると言われています。
頭がスッキリする作用もあり、集中力を高める効果もあると言われています。勉強中や仕事中に、ペパーミントの精油のアロマを焚くのも良いでしょう。精神面へも働きかけ、苛立った心を鎮める効果も。
その他には痰を取り除き、虫を追い払う作用もあると言われています。口臭予防、美肌効果、解熱、血管の収縮作用、鎮痛、消炎作用なども期待できます。

メントールは薬効がありますが、多すぎるとえぐみや苦みを感じるので生食に向きません。ペパーミントはミントの中でもメントールのバランスが良く、比較的食べやすいのが特徴です。
ハーブティーやアロマ、お菓子の彩りなど、様々な方面で使用できます。

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利用方法と注意

刺激が強いので、乳幼児の飲用は避けましょう母乳が出にくくなる副作用もあるので、授乳中は使用を控えます。逆に、卒乳には適したハーブです。

最近はペパーミントなど、ハッカ系の精油で涼を取ることが増えました。
ハッカ系の精油スプレーを肌にかけると涼しく感じますが、これは神経を騙しているだけで本当に温度が下がったわけではありません。
(ハッカ風呂に入ると肌が涼しく感じますが、体はきちんと温まっています)
熱中症が懸念される35℃以上の環境で、ハッカスプレーだけを使って涼を取ると熱中症で倒れるおそれがあります。特に近年は猛暑が続くため、無理せずクーラーを付けましょう。

庭などに山ほど生えているミントを活用するなら、ハッカ風呂はいかがでしょうか?
一束ほど刈り取り、念入りに洗ったものを麻ひもで括り、湯船に漬けるだけで完成します。
爽やかな薫りと、豪華な雰囲気が楽しめます。

栽培について

ミント全般に言えますが、ミントは非常に繁殖力の高い植物です。
ネットでは「生物兵器」「爆殖」「ミントテロ」と畏れられるほど爆発的に繁殖し、庭の片隅などに植えたら庭中ミントで埋め尽くされます。
爆発的に繁殖する理由は、ミントは地下茎で増えるため。ミントの地下茎はどんどん伸びて、しかも切れやすく、1cmでも残っていたら生き延びて再び繁殖を始めます。
そのため駆除は非常に難しく、土をまるごと入れ替えてようやく解決したという被害報告もあります。
さらに、シソ科なので他のシソ科植物と交配しやすく、匂いのないミントが生まれることがよくあります。こうなるとハーブとしての効能も期待できず、ただの雑草に変貌します。

育て方

ミント類は必ずプランターで育て、種が付く前に収穫しましょう。庭で植える場合はプランターを埋めてその中で育てる、土の中に間仕切りを入れて防衛するなどの処置が必要です。
恐るべき繁殖力を持つミントですが、数年経つと勝手に全滅することがあります。

3月ごろに種をまくか、苗を1株植え、水を切らさないように与え続けるだけで成長します。育て方はとても簡単で、土の酸性度や栄養度はあまり問わず、どんどん成長します。
7~8月ごろに白や紫色の花を咲かせます。開花直前が最適な収穫期です。種を取る目的がなければ、必ずこの時期までに収穫しましょう。

エピソード

ペパーミントは16世紀後半のイギリスで流行し、盛んに栽培されました。
イギリスは沼などの湿地が多い国で、湿度を好むペパーミントの生育に適した環境です。現在でもイギリス産のペパーミントは最高級品とされています。
生で使うこともありますが、乾燥させると長期保存できます。

学名の「Mentha piperita」とは「コショウのミント」という意味です。食べると胡椒のようなピリリとした刺激があるため、この名が付きました。
英名も直訳すると「胡椒薄荷」です。この強い刺激はメントールが多いため。

花言葉は「温かい心」「美徳」

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